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短期入所の現実!障害がある子がいるけど急用ができた場合はどうすれば?

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アマミ
アマミ

こんにちは!

障害児ママライターの
べっこうあめアマミです。

知的障害を伴う自閉症の息子ときょうだい児の娘を育てながら、
「障害がある子ども」ではなく
「障害児のママ」に軸足をおいた発信を続けています。

障害児育児をもっと楽に、
ママの笑顔につながればうれしいです。

冠婚葬祭などの急用や、保護者の体調不良など、何らかの用事で子どもを誰かに預けたい時、あなたはどうしますか?

障害や発達の遅れなどがない子でも預け先には困るものなのに、障害がある子や何らかの特性がある子だと、より一層ハードルが高くなってしまいますよね。

そんな時のために、「ショートステイ(短期入所)」という制度があると、別の記事でご紹介しました。

しかし、短期入所は実際に使おうと思っても、急には使えなかったり条件が合わなかったりと、なかなか難しい実態もあります。

今回は、何かしらの急用が発生し、子どもの預け先に困ってしまった親御さんたちが実際にどうしたのかという実例と、短期入所を利用するためのコツをお伝えしながら、短期入所の現実に迫っていきます。

急用が発生した時、障害がある子の親御さんは実際にどうしたのか

実際に障害がある子の親御さんに急用や急な体調不良があったら、どうするのか?

私を含めた周りの障害児ママさんからは、次のような話を聞いたことがあります。

①私の場合

祖母が亡くなり、急いで東京から県外の実家に帰らなければならなくなった時のことです。

夫の仕事が終わるのは深夜、近くに頼れる親族もいません。

しかも、私は車の運転ができません。

子どもは当時2歳の娘と、重度知的障害がある息子、当時6歳。

子どもの状況からして置いていくことはできないけれど、夕方の混み合う時間の電車で移動するのも不安がありました。

結局、タクシーで直接、新幹線に乗れる駅まで行って新幹線に乗り、実家から最も近い新幹線の駅まで両親に迎えに来てもらってなんとか行きました。

息子は東京都の療育手帳である、「愛の手帳」を取得しています。

愛の手帳で「2度(重度)」という等級の息子は、毎年、愛の手帳による支援の一つとしてタクシー券をもらえているため、長距離のタクシー移動も負担になりません。

アマミ
アマミ

タクシー券は「2度(重度)」以上の障害でしかもらえませんが、大変助かった思い出です。

②障害児ママAさんの場合

私と同じように、突然親族の訃報を受けた時のお話です。

Aさんの場合、障害があるお子さんの障害の程度が私の息子よりずっと軽く、子どもは2人いるけれど年齢も小学生だったとのことでした。

しかも、ご主人の帰宅まで1時間程度だったそうで、思い切ってお子さんたちを置いていく決断をしたそうです。

さらに、近所の方にも念のためその旨を伝えて実家に向かったとのことですので、ご近所関係を良好にしておくことも大事だなとお話を聞いて思いました。

障害児ママさん
障害児ママさん

とはいえ、子どもたちを置いて一人で実家に向かうのは、やはり心配がありました。

③障害児ママBさんの場合

障害がある、2人のお子さんを育てている方です。

持病があって、できれば手術をと勧められたそうですが、どうしても自分の入院中に子どもを預ける短期入所施設が見つからなかったそうです。

施設は自宅から1時間半くらいの距離までかなり広い範囲で探したそうですが、どうしても見つからず、ご主人に長期で休みをとってもらうことも難しい状況だったと聞きました。

そのため、手術せずになんとか治療を進めるしかなかったそうです。

万が一、突然体調を崩した時はご主人に仕事を時短にしてもらい、それ以外の時間は居宅介護移動支援と、お弁当の宅配を利用しながら、子どもの身の回りのことをやってもらうしかないとのことです。

障害児ママさん
障害児ママさん

短期入所さえ利用できれば…と思うけれど、現実はなかなか難しいですね。

私含め②③の方も、情報を集めるのが苦手な方ではなく、むしろ一般的な障害児ママより情報に敏感で、行動的なタイプの方だと思います。

それでも、短期入所も移動支援も、「その日突然言われても使えない」ことから、こういう本当に困った時には強硬手段に出るか諦めざるを得ないのが実態なのかな…と思います。

短期入所は正直、「もしかしたら奇跡的にうまくいくかも…」にかけている

「急にうちの子を預かって欲しい事情ができた!」という時。

空きがある施設を数時間で見つけることがそもそも難しいのですが、たとえ見つかったとしても、契約している施設か、利用実績があるかが重要になってきたりもします。

なぜなら、短期入所の記事でもお伝えしたように、短期入所の利用前には体験入所があるなど、ある程度どんな子か施設側も把握しておきたいものだからです。

そのため、万が一の時にラッキーにも空きがある施設が見つかり、利用できる可能性を高めるために、利用する可能性がある施設とはいくつか契約しておいたり、実際に利用しておいたりすることが理想的です。

しかし、なかなかそうもいきません。

なぜなら、やはりいくつも施設を利用したり、頻繁に利用したりするのは子どもにも親にも負担がかかるからです。

短期間のうちに、複数の施設で短期入所の見学や体験などを何度もさせようとすると、子どもだって荒れやすくなります。

はじめての短期入所後は、私の息子も少し不安定になりました。

知らない場所でお泊りをすることになるのですから当然ですよね。

それを何度もいろんな施設で…となるのは、あまり現実的ではない気もしています。

そして、いくつも契約可能な施設を探したり、問い合わせて見学したり…という地道な作業も、親にとってはけっこう負担です。

そのため、私の周りで短期入所を利用している障害児ママたちも、行動的な方でも1〜3つくらいの施設と契約しているかな?という印象です。

もし万が一、急用で預かってもらいたい時にはまずそれらの契約済みの施設に連絡し、「奇跡的に空きがあって受け入れてもらえたらラッキー」という感じかなと思っています。

利用実績があり、受給者証さえ持っていれば、預かってもらえる可能性は0ではなくなる

それでも、どこの施設とも契約しておらず利用実績もなかった連絡する施設も無いですし、短期入所用の受給者証すら持っていなかったらこの支援制度自体使えません

そういう「全く何もしてこなかった」場合に急用で預かってもらえる可能性は0(ゼロ)です。

私はそうならないために、たとえ可能性が低くても、0%ではなく10%とか20%の可能性でうまい具合に預かってもらえる可能性にかけて、行動を積み重ねています。

あと、この辺は地域差が大きいとは思いますが、施設を選ばなければ、たとえ子どもにとって不安がある環境だったとしても、緊急ということで受け入れてもらえることもあると思います。

実際に私は、比較的融通がききそうな短期入所施設にも出会ったことがあり、そこでは、「もしどうしても緊急で」ということならうちは受け入れる」と言ってもらえました。

ただ、「子どもはこれまで一度もみたことがない」「かなり大型の犬が室内にいるので怖くなければ…」と言われ、不安が大きくて契約に至らなかったのですが…。

初めては「子ども専用」の施設が理想、お友だちとお泊り感覚で徐々に慣れさせてみては

入所施設の中でも、障害がある子どもをみている施設は限られます。

大人中心の施設でも子どもNGというわけではない所は多いと思いますが、実際に見学に行くと、親が少し躊躇してしまうと思います。

実際、大人もいる施設、子どもだけの施設、双方見学に行った障害児ママ友たちは、口をそろえて「子ども専用」の施設を勧めます。

もし、これから短期入所の利用を考えているのなら、できれば子どもだけの施設から初めてみてはいかがでしょうか?

子ども同士でお友だちと一緒にお泊りをする感覚で徐々に親元以外の場所で宿泊する体験を積んでいき、子ども自身も「お泊り」に慣れていくことが理想的だと思います。

そして、関わる施設を徐々に増やしていき、信頼関係が結べた、「急に利用できるかもしれない施設」を増やしていくことが、理想なのかなと思います。

ABOUT ME
べっこうあめアマミ
べっこうあめアマミ
障害児ママライター
ライター&イラストレーター。知的障害を伴う自閉症の息子ときょうだい児の娘を育てながら、電子書籍作家としても活動しています。「ママがしんどくて無理をして、子どもが幸せになれるわけがない」という信念のもと、「障害がある子ども」ではなく「障害児のママ」に軸足をおいた発信を続けています。
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