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助けが周りに一人もいない障害児ママ必見! 「移動支援」の話

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アマミ
アマミ

こんにちは!

障害児ママライターの
べっこうあめアマミです。

知的障害を伴う自閉症の息子ときょうだい児の娘を育てながら、
「障害がある子ども」ではなく
「障害児のママ」に軸足をおいた発信を続けています。

障害児育児をもっと楽に、
ママの笑顔につながればうれしいです。

皆さんは、「移動支援」という言葉を聞いたことはありますか?

既に使ったことがある人も、なんとなく耳にしたことはある人も、全く聞いたこともない人もいるでしょう。

私の息子は、幼稚園の年長さんのときに移動支援を利用開始しました。

しかし、もっと早く知っていればよかったなと思うくらい、便利なサービスだったのです。

これを機に、みなさんにこのサービスの魅力を伝えたいと思います。

移動支援を利用したかったワンオペ障害児ママの切実な理由

私が移動支援を利用しようと思ったのは、コロナ渦で緊急事態宣言真っ只中、幼稚園の休園がはじまった3月のことです。

息子と娘と3人で家にいる時間がひたすら長くなり、私も息子もストレスが最高潮に達していました。

公園や散歩に連れ出したくても、当時まだよちよち歩きの娘もいては、なかなか思うように出かけることができませんでした。

  • 娘も歩きたいし、息子も歩きたい。
  • それぞれ好きなほうに行きたい。
  • 2人とも言葉が通じない。

息子は精神不安定で、突然癇癪をおこして道路に飛び出すこともありました。

アマミ
アマミ

まず、私以外の大人の手がほしい

それが私の毎日の願いでした。

そして、息子と離れる時間が欲しい。

当時は緊急事態宣言下ということで、普段とは違う文字通りの緊急事態です。

だから幼稚園も療育もなくなり、どこにも行けない息子という状況は、時が過ぎれば解消されるとも思いました。

でも、コロナが落ち着いても、長期休みは結局同じような状況になります。

いつもは、長期休みは県外の私の実家に帰省したり、実家の母に手伝いに来てもらったりしてしのいでいました。

でも、その方法がこのときは、全く使えなくなることがあると実感しました。

今後も、同じように不測の事態は起きるかもしれない。

私は、幼稚園でも療育でもなく、第三の息子のよりどころをつくるべきだと考えました。

移動支援とは何なのか?障害児ママ目線で解説

「移動支援」は、一人での移動が困難な障害児や障害者に対し、外出の支援をするサービス

移動支援とは、ひとりでの移動が困難な障害児や障害者に対して、外出の支援をするサービスです。

具体的には、事業所と契約することでヘルパーさんに来てもらって、親(介護者)の代わりに外に連れ出してもらうことができます。

移動支援は、障害者総合支援法にもとづく生活支援事業サービスの一つです。

厚生労働省による「地域生活支援事業」を、地域の自治体に委託をした業務なので、細かい規定は自治体によりけりです。

対象になる障害も、サービスの詳細も、自治体による違いが多少あることと思います。

と、まぁそういう固い言葉での解説や概要は、探せばいろんなところで書いてあると思います。

なので、ここでは私が聞いて経験して感じた「移動支援」について、障害児ママの私目線の私の言葉で書いていきますね。

障害児ママの「子供と離れたい」の悩みを解決するサービス

移動支援は、基本的に「余暇活動を楽しむためのもの」です。

ちょっと手がかかる、障害のあるお子さんを、親以外の人が外に連れ出して、一緒に過ごしてくれます。

子どもがひととき、親以外の大人と外で過ごす時間。

それは、親にとっては少しだけど、日々の疲れを癒す、安らぎの時間。

そして子どもにとっては、外で遊んだり、親以外の大人と過ごすことで、ちょっと気兼ねしたり、遠慮したり、人として、大きく成長できる大切な機会にもなります。

先日Twitterのフォロワーさんからのコメントで、

障害児ママさん
障害児ママさん

「ちょっと子どもと離れたい。
自分以外の人に、子どもを外に連れ出してほしい。」

というものがありました。

この悩みを解決できる一つの方法が、移動支援だと思います。

移動支援の定義のむずかしさ

移動支援は、事業所によって微妙に考え方や捉え方が違います。

たしかに地域によって事業の幅に差はあるのですが、その地域内では、本来同じはずです。

でも実際は、なぜかそういうわけでもありませんでした。

いくつかの事業所に問いあわせましたが、

事務所によって
様々なルールの例
  • 移動支援は移動のためのもの、余暇活動には使えない
  • 送っていった先に引き渡す人がいないと使えない
  • 過ごし方、目的を明確に指定してもらう必要がある
  • 移動支援は余暇活動に使う、行き先はまかせてくれてok

など、事業所によって様々なルールを示されました。

でも、どこの事業所も「自治体のガイドラインに沿ってやっている」といっていました。

そのガイドラインも見て、詳しい人にも相談したのですが、やはり、移動支援は「ひとりでの移動がむずかしい障害児が余暇活動を楽しむためのもの」という解釈がまちがっていないようでした。

逆に、幼稚園や保育園、療育の送迎(移動)に使うためには、「特例」がついていないとダメだそうです。

その「特例」がつかないうちは、移動支援という名前なのに、むしろ移動こそ使える場面が制限されるという、なんともあべこべな感じになります。

事業所にあたっているうちに、「移動支援とは何なのか」わからなくなってくるかもしれませんが、基本を間違えてはいけません。

もし、話がかみあわない事業所であれば、そもそもあわない、と思ってやめるのも一つの手です。

どうしたら移動支援を利用できるのか

移動支援を利用するには、受給者証が必須

移動支援を利用するには、受給者証が要ります。

これは、児童発達支援や放課後等デイサービスとは違う、ショートステイとも違う、また別の受給者証です。

自治体によって差はあると思いますが、移動支援の受給者証は、障害者手帳を持っていないと発行されないことも多いです。

ちなみに私の住んでいる地域では、移動支援は障害者手帳を持っている人のみのサービスです。

ですから、移動支援を利用したいと思ったら、まずは障害者手帳を取得する必要があるかもしれません。

障害者手帳を取得するとなると、ちょっと話がややこしくなります。

(詳しくはショートステイの記事でも触れています)

ですので、そこは割愛し、

障害者手帳をもっている

もしくは

障害者手帳がなくても移動支援を利用できる地域だった

として、話を進めたいと思います。

役所の障害福祉課に相談(事前連絡推奨!)

まずは、役所の障害福祉課などに相談します。

事前に電話し、必要なものを持って、手続きをしに行きます。

そうしたら、移動支援も療育と同じように、「支援計画」をつくる必要があるので、通っている療育施設に相談しましょう。

療育(児童発達支援)の支援計画をつくってくれている施設があれば、そちらが対応してくれると思います。

そして、あとは受給者証が発行されるのを待つだけ。

受給者証が届いたら、移動支援ヘルパーの派遣事業所さがし

だいたい一か月くらいかかるかと思いますが、受給者証が届いたら、自分で移動支援のためのヘルパーさんを派遣してくれる事業所を探します。

これは、受給者証発効前から探しても全然okです。

ただし、これがなかなか見つからない・・・。

どこも今はヘルパーさん不足なので、私はここがいちばん難航しました。

それでも、ようやく良い事業所に出会え、無事契約できたのでした。

契約できたらあとは利用するだけです。

私はここまで、トータルで3か月くらいかかりました。

ヘルパーさん不足と、事業所によって「移動支援」の捉え方がちがうこと、この2つが、難航した原因でした。

一番手っ取り早いのは「地域の発達支援センター」に相談

今なら言えるのですが、いちばん手っ取り早いのは、地域の発達支援センターに相談することです。

これも地域差あると思うのですが、発達支援センターだと、これまでも移動支援を利用している子をたくさん見てきているので、事業所ごとの特徴や、移動支援という制度自体にも詳しいです。

だから、「こういう探し方、頼み方をするとうまくいく」というノウハウが詰まっています。

そうじゃない地域もあったら申し訳ないですが、私は発達支援センターに相談し、間に入ってもらって事業所探しをしたら、一気に決まりました。

ひとりで戦わない、これも大事なことです。

移動支援が使える具体的シーン。

ここまで読んできたあなた、移動支援が気になってしかたなくなっていませんか?

移動支援は確かに、障害の程度によっては使えないこともあります。

でも使えるなら、本当に助かる、便利なサービスです。

移動支援を使えるシーンをザッとあげると、以下のようなものがあります。

移動支援を使えるシーン
  • 下の子が幼すぎて思うように外出できないが、上の子だけでも外遊びさせたい
  • 一人で通学できるように、通学路を歩く練習をさせたい
  • バスや電車に一人で乗る訓練をさせたい
  • 在宅で集中して仕事する時間がほしい
  • きょうだいの送迎時間がかぶっているので、一人を親の代わりに送り届けてほしい
  • 子どもを連れて行くのがむずかしい用事があるので、その間、どこかで安全に過ごさせてほしい
  • 幼稚園が終わったら、祖父母宅まで送り届けてほしい
  • 親の目がない状態で、買い物の練習をさせたい

これらは私が思いついただけで、移動支援の可能性は無限大です。

移動支援を利用する際の重要なポイント!

移動支援を利用する時のポイントとして、重要なことがあります。

それは、「使いたいシーンを明確にしておく」ことです。

「こういう時に使いたいから、毎週何曜日の何時から何時にお願いしたい」、それが決まっていないと、事業所探しで必ず行き詰ります。

なぜなら、事業所から必ず聞かれるからです。

なんならもっと最初の、受給者証を発行するところでも聞かれます。

どうして移動支援が必要か、という根本的な理由ですし、その使いたい時間にあいているヘルパーさんがいるかどうかで事業所を決めていくので、いちばん基本的なことになります。

最初はなかなかイメージがわかないと思いますが、ぜひ、用途と使う時間を明確にして、移動支援に臨んで下さい。

息子が「自立」するために

先日見たテレビ番組で、熊谷晋一郎さんという方が、「自立とは依存先をふやすこと」だと言っていました。

自立と依存、反する言葉のように思えますが、障害者が社会で自立して生きていくためには、非常に現実的で大事な考え方だなと思ったのです。

自分が生きていくために、ひとつではないたくさんの依存先をみつけること。

そうすれば、たとえ不測の事態がおこったり、どこかに裏切られたりしても、別の手段がある。

そういう、どこか一か所だけに依存しない状況をつくることで、障害者は自立できるのだというのです。

息子にとっては移動支援もそのひとつです。

息子にとって、両親や妹、おじいちゃんおばあちゃんでもない、全く血縁のない大人の、頼れる存在をつくること。

幼稚園や療育、今後は学校という箱が無くなっても、依存できる人を家族以外につくっていけるというのは、息子の自立の第一歩であると考えます。

今後も、息子の自立を見据えた壮大な道のりの中で、この移動支援というサービスとは、長いつきあいになることでしょう。

そんな大きな一歩を踏み出せたことに、ここまで私たちに知恵を授けてくれたたくさんの人たちに、感謝の気持ちでいっぱいです。

この記事を読んだ、とにかく助けを必要としているあなたにも、何か一筋の光が見えますように。

ABOUT ME
べっこうあめアマミ
べっこうあめアマミ
障害児ママライター
ライター&イラストレーター。知的障害を伴う自閉症の息子ときょうだい児の娘を育てながら、電子書籍作家としても活動しています。「ママがしんどくて無理をして、子どもが幸せになれるわけがない」という信念のもと、「障害がある子ども」ではなく「障害児のママ」に軸足をおいた発信を続けています。
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