気になる!発達がゆっくりな子は幼稚園や保育園、どう探す?
子どもに発達の遅れや障害があると、幼稚園であっても保育園であっても、どんな園を選んだらいいのか悩みますよね。
今回は、そんな
「発達ゆっくりさんの幼稚園or保育園探し」
についてのお話です。
「発達ゆっくり」な息子の幼稚園探し
私の息子は今でこそ、重度知的障害と自閉症があるとわかっていますが、幼稚園探しをしていたころは、まだ診断がついていませんでした。
それでも、発達に遅れがあった息子は、いくつもの園から難色を示されたり門前払いをされたりして…
私は悲しい思いをたくさんしてきました。
拒否されるのはショック!でも簡単に受け入れられるのも?
自分の子どもが幼稚園から拒否されると、子どもの存在を否定されたように感じてしまって、親としてはやっぱりショックなものです。
でも、発達がゆっくりだったり障害があったりして他の子より人手や配慮が必要になる子は、園側としても、
十分な体制がとれないと迂闊に受け入れられない…
という歯がゆい思いがあるのかもしれません。
逆に、簡単に
受け入れますよ!
と言う園も、
「受け入れるのはいいけど一切特別扱いはしません」
というスタンスなこともありますし(これ、言われたことあります)、それはそれで不安かも…。
もしくは、対応に慣れていないのに受け入れてしまって、結果的に
子どもが安全に楽しく過ごせない状況になってしまう
ということもあるかもしれません。
幼稚園探しでおさえたいポイントとは?
正直、どんな園なのかは入園してみないとわからないことが多いとは思いますが、入園前にチェックできることとして、幼稚園探しの際に私が気にかけていたことを3つ挙げてみます。
私と息子が幼稚園生活を親子共々楽しく快適に過ごせた要因は、この3つの土台が大きかったのではないかと思うのです。
息子には、専属の加配の先生がついていました。
息子にとってはやはりこれが一番大きかったと思います。
とはいえ加配の先生はなかなかつけてもらうことが難しく、それが原因で「受け入れられない」と
判断する園も多いのではないでしょうか。
加配の先生は、障害や発達の遅れの程度によっては専属ではなく何人かに1人ということもありえます。
しかし、通常より手厚い人員配置をしてもらえることは、発達に課題がある子どもにとって外せないポイントだと思います。
息子が通った幼稚園には、障害があったり発達の遅れがあったりする子が何人も在籍していました。
もちろん大々的に「障害児歓迎!」とかたってはいませんが、知る人ぞ知る、そういう子を受け入れてくれやすい園だったのかもしれません。
そのためか、先生たちも息子のような障害がある子の対応に慣れていて、非常に安心感がありました。
親としても、
「息子の他にも同じように障害がある子がいる」
という状況は過ごしやすかったですし、
親同士で戦友のように励ましあいながらやってこれました。
どんな組織も、トップによって雰囲気は変わると思います。
息子が通った幼稚園は、園長先生が非常に素晴らしかったのです。
少しの難色も示さず、全力で息子を歓迎してくれました。
しかも、ただ受け入れるだけではなく、ことあるごとに私たち親子のことを気にかけてくれました。
先生たちをとりまとめる園長先生の障害児理解が深いことも、非常に大切なことだと思いました。
幼稚園も保育園も、だいたい秋ごろに本格的な募集の動きが始まりますね。
とはいえ、募集が始まる前に、見学やプレ幼稚園には行っておきたいところ。
個人的な意見ではありますが、先に挙げた3つのポイントが揃っている園なら安心なのではないかと思います。
あくまで個人的な見解ですが、よかったらぜひ参考にしてみて下さい。
その後…障害がある息子の幼稚園生活はどうだった?
今は特別支援学校の小学部に通う息子ですが、未就学時代は加配の先生についてもらいながら
週2日療育に、週3日幼稚園に通っていました。
息子は他の子みたいにお話できないし、ルールを理解してお友だちと一緒に遊ぶことも難しい。
だから私はそんな息子のことを幼稚園の子どもたちが受け入れてくれるのか、不安でいっぱいでした。
クラスのお友だちに囲まれて、嬉しそうにしていた息子
ある日、早退する必要があって、私が息子を幼稚園に迎えにいった時のことです。
私が教室の入口に来て、息子を連れてきてもらうと、クラスの子どもたちが次々に息子の周りに集まってきたのです。
そして、
「ムスコくん帰っちゃうの?」
口々にそう言ってさみしそうにしながら、息子の今日の様子を息子の代わりに、私に教えてくれました。
そして何人かはそのまま一緒に教室を出て、玄関まで送ってくれました。
お友だちに囲まれて、少し照れながら嬉しそうに笑っていた息子。
その姿を見て、私はほっこりとした気持ちになりました。
クラスのお友だちは、息子のことを「かわいい」と言って構ってくれて、息子のトイレトレーニングを心配してトイレに連れていってくれたり、いつも何かと気にかけてくれました。
息子のことをクラスの一員として、ちゃんと受け入れてくれていたのです。
そんな幼稚園生活の中で、お世話をされるのが大好きな息子はよく笑うようになった気がします。
息子には障害があるけれど…
息子が通った幼稚園は、園長先生も他の先生も保護者の方々も、みんなが息子に優しくて、園全体の雰囲気があたたかかったです。
きっと子どもたちは、そんな大人たちの姿を見ていたんでしょうね。
息子が人の輪の中でニコニコしているのを見ることは、私にとって何よりのごほうびでした。
息子には障害があるけれど、人から愛される才能がある
幼稚園の園長先生から言われたこの言葉が、私の支えになっています。
息子の幼稚園生活は、私にとって、そしておそらく息子にとってもたからもののような思い出です。
この記事を読んだみなさんにも、そんな風に思えるような園が見つかりますように。